鉄仙のショートショート

2012年に若年性パーキンソン病を発症。アマチュア作家。

『マチネの終わりに』試写会の感想

 昨日、『マチネの終わりに』の試写会に行ってきました。

 盛大にネタバレしていますので、まっさらの状態で映画を見たい方は読まないでください。

 

――ここから、ネタバレ含む――

 

 感想は一言。水が飲みたくなった。

 冒頭から登場し、主人公の福山雅治が頻繁に飲むミネラルウォーター。雨でびしょ濡れマネージャー桜井ユキ。ヒロインの石田ゆり子は、目の前の女に水をかけるためにグラスを握る(結局、かけずに飲む)。自宅でもグラスから溢れる水道水。最後は噴水の前で再会。

 最初から最後まで、登場人物の心を水で表そうとする過剰なまでの演出。おかげで、のどが渇く、渇く。劇場を出たら、すぐに水を飲みました。

 

 以下に、あらすじを要点を押さえて説明しておきますね。

 

――あらすじ――

 

 ギタリストの福山雅治は自分の演奏に迷いを感じ始めており、演奏後は控え室で荒れるようになっていた。関係者とも会わないようにしていたが、偶然、記者の石田ゆり子と出会う。石田に一目惚れした福山は結婚間近だと聞いていたが、好意を寄せ、「未来は過去を変えられる」を意味深に語り出す。

 後日、福山は演奏が嫌いになったと言いだす。予定されたコンサートを全てキャンセルされ、音楽の世界から身を引く。彼の心の中には、ギターへの迷いと石田への思いが募っていた。

 そんななか、パリで取材を行う石田はテロに巻き込まれる。直前に読んだ福山からのメールで、福山のことを思い出した石田は、テロ現場で冷静に報道用のビデオをスマホで自撮りし始める。そのビデオで石田は「未来は過去を変えられる」と言う。冷静にビデオをまわすことができた石田なのに、取って付けたように、目の前で失った同僚のことでショックを受け始めて音信不通になり、テレビでテロを知った福山は石田にメールを送っても返事をもらえず、心配はさらに増してしまう。

 婚約者と同棲する石田は、ショックで塞ぎ込んでいる間、福山のギターのCDを聞いて勇気づけられてショックから立ち直る。そして、福山へテレビ電話で無事であることを伝える。

 ギターから遠ざかっていた福山は、ギターの師匠である古谷一行に誘われてパリで公演することになる。パリに到着した福山は、石田をランチに誘い、出会ってから二度目でいきなり好意を伝える。石田はコンサートが終わるまで時間をくれと言う。

 観客席に石田がいないことに気づいた福山は途中で演奏を止めてブーイングを受ける。その夜、石田は同僚がケガをしたと連絡をする。福山は、婚約者の男がいないことを確かめた上で石田の家にあがる。そこには、ケガをした石田の同僚の女性がいた。福山は石田と一緒に、その女性を励まそうとするが上手くいかない。そこで福山は自分のギターではげますことにする。落ち着いた同僚女性は寝室で眠る。「今夜はひさしぶりにいい演奏ができた」と言う福山に、石田は今日のコンサートに行けなかったことを謝る。同僚女性が家にいるにもかかわらず、盛り上がってきた2人はお互いを求めだしてキスをするものの、同僚女性の気配を感じ、我に返る。そして、石田は婚約者と別れて、今度は私が福山に会いに行くと言う。

 後日、石田が一時帰国する日、楽しみに待つ福山のもとにマネージャーの桜井から電話がくる。師匠の古谷が倒れたと。石田を向かいに行くと約束をしていた福山だが、慌てて家を飛び出しタクシーで病院へ向かう。

 病院についた福山は、石田に連絡をとろうとしてスマホがないことに気づく。タクシーの中にスマホを落としたと言う福山に、マネージャーの桜井がタクシー会社に取りに行くと言うので、福山はスマホのロックを解除するパスコードを教えて任せる。

(福山はタクシーに乗っている間、時間があったはずなのに、なぜか石田に向かいに行けないという連絡をしてない。ここは見ていて違和感があった。)

 タクシー会社でスマホを受け取った桜井は、スマホのロックを解除して、福山のプライベートをのぞき見して、石田と恋仲だと知り、嫉妬する。桜井は誰よりも福山のことが好きで、支えるためにマネージャーになった女だった。

 桜井は、大雨でずぶ濡れになりながらも、バスターミナルで福山を待つ石田を見つめていた。石田のスマホに福山からLINEが送られてくる。

「あなたとは会わないことにした。さようなら」

 石田はショックを受けながら一人で実家の長崎に帰る。

 その頃、福山は戻ってきたマネージャーから壊れたスマホを受け取る。桜井はそれまで壊れていなかったはずのスマホを壊していた。代わりに自分が仕事で使っている携帯を渡す。携帯には石田の電話番号が入っていると桜井は言うが、その番号は桜井の番号であり、桜井は着信で揺れるスマホをバッグにしまいこんで、福山からかかってくる電話をいつまでも出ることはなかった。

 数年後。師匠の古谷が死んだ。そこには、子供を抱いた福山と桜井の姿があった。2人は結婚して子供をもうけていた。

 同じ頃、別れた婚約者とよりを戻した石田も結婚して子供をもうけていた。しかし、幸せは長く続くことなく、旦那の浮気で離婚をすることになる。

 福山は師匠の死をきっかけにギタリストとして復帰することを決める。復帰コンサートとしてパリを選んだマネージャーの桜井は、コンサート会場を下見した後で石田に会いに行き、コンサートに来てくれと言う。そして、数年前に別れることになったメールは自分が送ったと謝る。石田は水をかけるためグラスに手を掛けるが、桜井にかけることなく、水を飲み込む。

「あなたは、今、幸せなの?」石田は桜井に問いかける。

「はい」桜井は目に涙を溜めながらはっきりと答えた。

 同じ頃、桜井が送ったメールで真実を知った福山は台所で水を流しながら、怒り狂っていた。怒りから、握っていたグラスを割りたい衝動に駆られた福山だが、コンサートを控えた身だと思い直して、力を緩める。それでも、抑えきれない衝動をかみしめて、福山は泣き出した。水の流れる台所で、福山の慟哭が響き渡っていた。

 数ヶ月後、福山と石田はそれまでと変わらない生活を送っていた。福山は桜井と子供の3人暮らし。石田は旦那と別れて、仕事に復帰し新しい生活を始めていた。

 福山はパリで復帰コンサートを開いていた。最後から一つ前の曲を演奏し終えて、トークを始め出す。福山は、演奏が終わったらセントラルパークを散歩すると言いながら、見渡した観客席に石田を見つける。福山は、最後の演目を石田の好きな曲に変更して、あなたのために弾くと言って、最後の曲を演奏する。コンサートは大成功で終わる。

 セントラルパークを歩く石田を、遅れてやってきた福山が見つける。2人は思った。

「未来は過去を変えられる」

 

 完!

 

――以上、あらすじ終了――

 

 少し、物語に無理があるような気がしました。美男美女だから成立するのかなという気もしますが、色々参考になることがあって面白かったです。